2025.01.03 11:2120250103所感ツイッターのタイムラインを読む暇があっても、座席予約した映画のあらすじすら読む余裕すらなかった、その刹那の感情によって縦横無尽に捻くれることのできる「時間」という概念に自らを翻弄しながら、結局は一冊の本すら読むことなく流れ去った2024年という形式の箱の中から、そういえば買ったまま読まずにいた本があったことを思い出し、その梱包に手だけを突っ込んでみせて、かろうじて指に引っかかったその書籍をしっかりと両手に持って、手汗でよれてしまわないようにカバーをそっと外し、ペラペラっと巻末のページ数を確認しながら、ふわっと香る紙とインクのにおいに興奮を覚えるなか、新しい年の明け、読み始めたるは、池澤春菜 著『わたしは孤独な星のように』である。2024年5月早川書房刊...