労働安全衛生法に基づく技能講習(実技編)

やっぱりね、現場でやってる人間からすると、学科なんてのは、

ずっと座ってなきゃいけないから苦痛なわけですよ。

学科よりも実技の方が楽しいに決まってます。


ですが。実技もそれなりに大変です。

はっきり言いましょう。

学科よりも実技で不合格になる人の方が多いんです。

特に「あぁこの人、操縦上手いなぁ。タイムすげー早いじゃん。」

という人に限って落とされてます。

講師の先生も見ればわかると仰っていましたし、我々受講生にも分かります。

「あっ、この人、(資格ないけど)普段から操縦してるな。」と。


では何故そういう人が不合格になるのか。

簡単です。


安全確認を怠るから。


実技講習は一にも二にも「安全確認」が重視されます。

そのメインとなるのが「指差呼称」。

指し手を耳横まで上げ、確認する方向へ真っ直ぐ腕を伸ばし、

「〇〇ヨシっ!」と声に出し、指さして合図するのです。


いわゆる(未資格)経験者は機械操作や作業ができても

安全教育を受けていない場合が大半ですから、素直にそれができないのです。

恥ずかしいのかな?


そして、その指差呼称を「作業手順」とともに覚えなければなりません。

これは「作業目的」をきちんと把握していれば、簡単に覚えられます。

作業の目的を捉えられていない受講者は、いつまで経っても手順を覚えられず、

試験の時間となっても、自信なさげに作業します。

そして「安全確認」不足であったり、「時間切れ」で不合格となる。


実技講習の試験の多くは指定された「作業手順」に基づいて行われます。

その手順は講習時間を使って練習していきます。

何回か練習をすることになりますから、よっぽどのことでない限りは覚えられます。

また講師の先生も優しく教えてくれます。繰り返し教えてくれます。

残念ながら、テキトーな先生に当たるときもありますから、こればかりは仕方ない。


実技講習は昼食休憩を除いて、休憩時間が定められていませんから、

自分の練習の順番以外は、原則として他の受講者さんの練習を見学することが「講習」

となっていますので、基本的には近くの椅子に座るなりして見学します。

この際、スマホをイジってたり、寝てたりすると受講不良で減点、または失格となります。

トイレは先生にひと言伝えるなり、合図して行きます。

電話も仕事でどうしてもという人は短い時間なら先生が許してくれます。


不思議だったのがタバコの扱い。

私は嫌煙家なので極めてどーでもいいんですが、

教習所によっては見学する待機席の横に吸い殻入れが置かれ、

いつでも好きなだけタバコを吸えるようになっています。

先生も一緒になって吸ってますから、嫌煙家には「なにこれ?」状態です。

実技の多くは屋外でしたから、風向きさえ気をつければ毒煙に苦しまないで済みます。

休憩時間のあと教室が強烈にタバコ臭くなって頭痛を催す学科講習よりはマシです。


とまぁ、とりとめもなく延べてきましたが、実技講習は楽しいものです。

見学している間、同じグループになった受講者さんや先生とお話したりできますし、

試験に向けて徐々に、共通した目的に向かう団結心みたいなものが芽生えます。


試験が終わり、採点の集計が済むと先生から「みなさん合格です」

と言われたときの安堵と解放感は何度体験しても堪らんものがあります。

その後すぐに簡単な修了式が行われ、修了証を受け取ります。

そして講師の先生に「ありがとうございました」

受講者のみなさんと「おつかれさまでした」

そう言って、それぞれの現場に戻っていきます。


もっと詳しく書いてもいいんだけど、ざっくりとこんな感じです。

また何か気づいたら書こうと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000

高橋キノエネのーと

Twitterの限られた文字数では伝えきれないこと、言いたいことを気ままに述べていく個人ブログです。