20201024所感

その相手を可愛いと思う、という感情は親しみであるのか、慈しみであるのか、それとも欲求であるのか。

ここ最近の私の作品鑑賞といえば、その主軸は劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンであったり、秋の新アニメであったりする訳だが、いやいやどうしてだろう、あらゆる作品のテーマに共通するものが人と人との間に存在する機微な心の変容や感受性といった、究極に問い詰めれば「愛すること」、この一言に表記されてしまうような、普段の私にはとうてい柄にも無い単語について深く考える機会の多いことに何だか一様の幸せのようなものを感じずにはいられない。

先日、PURESIS(ピュアシス)さんのデビュー作『QUALIA ~約束の軌跡~』を読了した。

作品についてはリンク先を参照していただければ幸いだが、今年の6月発売作品の予約選定する際に「メイドさん」「青髪ロング」「巨乳」「CV北見六花さん」というカテゴリーがメインビジュアルを観た瞬間に浮かび、それはもうほぼ即決であった。

発売より間が空いてしまったが、9月上旬ごろからぼちぼちとプレイしていたのであるが、9月上旬というと、ちょうど私がTVシリーズのヴァイオレット・エヴァーガーデンを短期集中で鑑賞していた時期と重なる。2つの作品に共通するテーマ性を感じながらプレイしていたのだが、プレイしはじめの頃は「はぁ~マキナ可愛い~(;´Д`)ハァハァ」「カレン先輩は攻略できるんだろうか?」などと考えながら読み進めていた。作品の中でアンドロイドであるマキナは徐々に様々なことを経験して学習していき、人とのコミュニケーションを通じて会話も発達していく。(会話技術が向上していく演じ分け、マキナの声を担当された北見六花さんの演技は見事だった!)そうして少しずつ、「人の心」を理解しようとしていく過程が丁寧に描かれていくのである。それはヴァイオレットちゃんが人との関わりと通じて少しずつ「言葉の裏側にある本当の思い」を汲み取ろうとする成長譚と重なる部分を感じていた。

(以後、クオリアの深い内容に触れます)

物語の核心部に迫ったとき、いまだ「人の心」が十分に理解できないマキナがどうにかして主人公との再会を果たすべく尽力する姿は本当に健気で、涙さえ誘った。

この時点で定価3000円というロープライスから想定するプレイ時間を大きく超えており、まだエッチシーン出てきてないし、なんだかまとまりのない、ふわっとしたSF設定には目を閉じて、お値段以上のボリューム感に「これ、どこで着地するんだろう」という不安というより期待優勢で読み進めていった。

アンドロイドとエッチするのをためらう気持ちは分からないでもない。ただマキナはアンドロイドである以上に一人の「恋する乙女」として常に主人公の傍らにいて、成長していった。主人公もマキナも秘めた思いに素直になれた瞬間は第三者として嬉しかったし、もうね!初めてを経験したあとのマキナがすごい積極的なの!エロいの!えろえろなの!おっぱいぷるんぷるんだし、すげぇ感じちゃってるし、あぁ!そんな!お風呂の中で…はっ!主人公にマウントとっちゃうの!?

とにかくエロいです、マキナさん。素晴らしいです。

最後は落ち着かないSF設定の中でハッピーエンドになれたのは本当に良かった。読み終えて心が晴れやかになったもんね。

久しぶりに集中してプレイできたエロゲだと思う。キャラクターデザインが本当に可愛かったし、カレン先輩の黒ストは是非ともクンカクンカしたかった!カレン先輩ルート切望です!というか主人公はカレン先輩に欲情しなかったんだろうか。いくら研究に没頭していたとはいえ、あの巨乳とミニタイトスカートから伸びる黒ストッキングに包まれた美脚にムラムラしないとは何事か!w

繰り返しになるが、シナリオゲームとしては本当にお値段以上のボリュームで満足感が大きい。もう少しボリュームがあればふわっとしたSF世界観もスッキリした形になったのかもしれない。それよりも本作は「アンドロイドであるマキナが如何にして人の心を理解するか」が一つの大きなテーマとなっており、作品と通じて一応の検証はできた、つまり感情という曖昧な存在を本作では丁寧に「言葉」で表現していた点は高く評価されるべきであり、言葉選びについてシナリオを担当された先生は相当悩んだだろうなと思う。数多あるアンドロイド作品も「言葉」は数値化できる唯一のツールであり、それは「感情」を表現あるいは理解するための重要な媒体であって、ここが非常に難しい点であろうかと思う。

我々はしばしば視覚的に受け止めたものばかりに注目して、内面的なものへの探究を怠ることがある。「言葉の裏側にある思い」に秘められた感情やひとつひとつの仕草や動きすら見落としがちだ。そうした反省すべき視点から俯瞰してみると、たとえロープラ作品といえども、教訓として学べる点は多く、私はこの作品に出会えて本当に良かったと思う。

とにかくマキナは可愛いんだよ!この可愛さは、きっと、うん、やっぱ「萌え」だな。(おい!w)

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