2025.04.02 22:30哀惜 ~とあるミカコキストに捧げる恋文~∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥初めて知る世界へと、たったひとりで踏み込んでみる。立ち入ったその先で何が起こるのか分からない。不安を抱えながらも前へと歩み出した勇気。それは強い信念に由来するものであったのか、新しい輝きを希求していたのか、もしかしたらもっと単純な思考の延長線上にあったものなのかもしれない。それでも、その背中はきっと力強い意志をまとっていた。「きっかけ」というものは案外に淡白だ。何もなかった場所から突然、何の前触れもなく現れる。それは思ってもいなかった因果となって、奇跡のような出来事であったと振り返ることもしばしばである。出会いとは常にそういうものなのだ。だからこそ、その邂逅は力強い自信と矜持を帯びてゆく。...